ブルートゥースの解説。
ブルートゥースを上手に活用すると大変便利です。活用方法をやさしく解説しています。

無線LANルータ、Wi-Fi無ルータ

ブルートゥースの解説

ブルートゥース(Blue tooth) の話です。

近距離無線通信規格は2つあります。赤外線短距離通信とブルートゥース(デジタル機器用の近距離無線通信規格)です。
ブルートゥースは無線の接続状態を意識することなく常時接続利用可能ですが、赤外線短距離通信では意図して接続しなければならないという違いがあります。

情報機器の間で、数mから数十m程度の距離で電波を使用して情報の送受信を行うことができます。これがブルートゥース(Blue tooth)です。

2.4GHzの帯域を使用してパソコン(ほとんどがノート型)のマウスをはじめキーボード、USBアダプタ更に、スマートフォン、PHS、携帯電話、PDAなどの文字情報とか音声情報などの速度の比較的遅い機器のデジタル情報の無線通信を行うのに使用されています。

ブルートゥースでは2.4GHzの周波数帯域を79の周波数チャネルに分けて利用します。電波の届く距離は半径数mから数十m程度です。ブルートゥース搭載機器間での送受信となります。

現在市販されている無線LANルータのほとんどは2.4GHzと5.0GHz(一部2.4GHz専用もあります)の通信帯域を使用しています。ブルートゥースは2.4GHzを利用しての通信です。非常にまれですが同じ周波数帯域を使用している関係で、速度が若干落ちるケースが見受けられます。この場合無線LANのチャネルの変更で回避します。



ここではブルートゥースに対応した周辺機器の解説と商品の紹介をしています。
ブルートゥース対応機器の設定もカンタンで初級者にも設定ができます。便利な機能なので是非ご利用ください。解説書と製品を紹介しています。
  1. マウスの解説
  2. イヤホン/ヘッドホン/ヘッドセットの解説
  3. キーボードの解説

 


ブルートゥースのしくみ

ブルートゥースのしくみバージョンプロファイルドライバークラスペアリングについて解説をしています。
ブルートゥースの機器を使用するためには、ペアリングという作業が必要です。作業自体は非常にカンタンで手順書(ほとんどの機器に添付)に沿って作業をしていくことになります。初回に一度だけ行えばよく、直ぐ終わります。



ブルートゥースのバージョン


ブルートゥースが開発されて10年強が経過しました。その間バージョンのアップが何度かありました。その経過と速度を大まかに表示しました。(ブルートゥースのバージョン情報と通信速度は次の通りです)
バージョン 通信速度/下り 通信速度/上り
4.x
3.x+HS
調査中 調査中
3.x+EDR 2178.1kbps 177.1kbps
3.x 723.2kbps り57.6kbps
2.x+EDR 2178.1kbps 177.1kbps
2.x 723.2kbps 57.6kbps
1.x 723.2kbps 57.6kbps

余談ですが、バージョンについてお話しします。
バージョンとは書籍で言えば、「版」にあたります。 Ver 1.0, 1.1,  2.0などと表現します。番号と枝番で表記します。
バージョン変更の意味は2つあります。一つが新しい機能の追加です。もう一つが修正です。言ってみれば不具合ですね。
枝番も同じです。ただし小幅な機能追加とか修正を意味します。



ブルートゥースのプロファイル


ブルートゥースは機器同士で通信を行います。このとき機器の種類ごとにプロトコルがあります。このプロトコルをプロファイルとして標準化しています。通信を行う機器同士がこのプロファイルを介します。したがって同じプロファイルを持っている機器同士が通信でき、利用できます。

代表的なプロファイルを紹介しますと
  • PAN
    小規模ネットワークを実現するためのプロファイル
  • A2DP
    音声をレシーバー付きヘッドフォン(またはイヤホン)に伝送するためのプロファイル
    HSP/HFPと異なり、ステレオ音声・高音質となる
  • AVRCP
    AV機器のリモコン機能を実現するためのプロファイル
  • PBAP
    電話帳のデータを転送するためのプロファイル
  • OBEX
    オブジェクト交換 (OPP、BIP、FTP、SYNC) で用いる認証方式の一つ
  • ICP
    同一ネットワーク内にあるBluetooth搭載携帯電話同士を公衆電話網を介さずに直接、接続させるためのプロファイル
  • HDP
    健康管理機器同士を接続するためのプロファイル
  • BIP
    静止画像を転送するためのプロファイル
  • GAP
    機器の接続/認証/暗号化を行うためのプロファイル
  • SDAP
    他のBluetooth機器が提供する機能を調べるためのプロファイル
  • SPP
    Bluetooth機器を仮想シリアルポート化するためのプロファイル
  • DUN
    携帯電話・PHSを介してインターネットにダイヤルアップ接続するためのプロファイル
  • FTP
    パソコン同士でデータ転送を行うためのプロファイル。ファイル転送プロトコルのFTPとは関係ありません
  • HID
    マウスやキーボードなどの入力装置を無線化するためのプロファイル
  • HCRP
    プリンタへの出力を無線化するためのプロファイル
  • BPP
    プリンタへ転送・印刷するためのプロファイル
  • OPP
    名刺データの交換などを行うためのプロファイル
  • LAP
    Bluetoothを利用して無線LANを構築するためのプロファイル
  • HSP
    Bluetooth搭載ヘッドセットと通信するためのプロファイル。モノラル音声の受信だけではなく、マイクで双方向通信する
  • HFP
    車内やヘッドセットでハンズフリー通話を実現するためのプロファイル。HSPの機能に加え、通信の発信・着信機能を持つ
などです。

ブルートゥース機器を購入すると、プロファイル設定の解説書が付いています。ご安心ください。

 



ブルートゥースのドライバー


Windows は基本的にBluetoothドライバーは組込済です。又、Macも OSX 10.2以降ドライバーは組込済です。ご安心ください。
Linuxも組込済です。
ドライバーが組み込まれていないパソコンとか機器の場合は、Bluetoothドライバーをインストールすることにより、Bluetoothのハードウエアを利用することができます。
Windowsとブルートゥースバージョンについて
基本ソフト ブルートゥースのバージョン
Win 7
Win Vista(SP2以降)
Bluetooth 2.1+EDR
Bluetooth 2.0+EDR
Bluetooth 2.0
Bluetooth 1.1
Win Vista Bluetooth 2.0+EDR
Bluetooth 2.0
Bluetooth 1.1
Win XP(SP2以降) Bluetooth 2.0+EDR
Bluetooth 2.0
Bluetooth 1.1



ブルートゥースのクラス (Class)


Bluetoothにはクラスという考え方があり、電波の強度と届く距離(電波出力)を次のように3つ定義しています。それは以下のようになっています。
クラス 電波の届く距離 電波の強度(電波出力)
Class 1 100m 100mW
Class 2 10m 2.5mW
Class 3 1m 1mW



ブルートゥースのペアリング


上でも話をしたように、ブルートゥースの機器を利用するためには初回だけですが、ペアリング (組合せ) が必要です。カンタンな作業でペアリングは完了します。ほとんどの機器には解説書が貼付されています。安心してください。一般的な機器の設定手順は以下のようになります。
  1. 片方の機器を「探索」可能な状態にする
  2. 片方の機器から「探索」をおこなう
  3. 探索可能な機器の一覧が表示されるので、接続する機器を選択する
  4. 探索する方とされる方に同じパスキー (PINといいます、認証鍵のこと) を入力して設定する
以上が接続の大まかな手順です。個々の機器は取扱説明書などに手順書に書かれています。それを参照してください。

パスキーは、通常4〜16桁程度の任意の数字で指定となります。短いパスキーでは通信を傍受・解読されるリスクがあるので、ある程度長いほうがベストです。パスキーを入力できないタイプ(マウス、ヘッドセットなど)では、パスキーが固定値、もしくは入力が不要な場合があります。こうした機器の場合、通常デフォルトでは「0000」「9999」などの単純な羅列となっているケースがほとんどです。パスキーの設定が終われば、ペアリングが完了となります。一度ペアリングを行った機器間では、次からは自動的あるいは半自動的に接続が確立され、パスキーの入力は不要です。

 

  

 

最後までご覧いただきありがとうございました。

 

このページのTOPへ
無線LANルータ・Wi-Fiルータの解説
(c) Overwave Inc.
Produce by Overwave Inc.